とてもよいジュヴナイル小説を読んで興奮した話/「オーダーメイド殺人クラブ」

オーダーメイド殺人クラブ (集英社文庫)

オーダーメイド殺人クラブ (集英社文庫)

 
ジャケ買いだったんですが、タイトルから何となく
緋色の囁き (講談社文庫)

緋色の囁き (講談社文庫)

この辺の話をイメージしていた…けど、全然違った。
勝手に抱いていた予想とはまるで別方面のお話でしたが、いやあもう、最初から最後までのめりこんで読みました。
 
ミステリではなく、青春小説……とも違う、ジュヴナイル小説っていうのがぴったりなのか?
 
何者かになれないまま終わることを極端に怖れて、自分を「殺してほしい」という中学生の女の子と、それをあっさりと受け入れる同級生の男の子の話。
自意識と美意識が飛び抜けて高い、痛々しい、とても綺麗なお話でした。
 
自分が他人とは違う、ということを誇らしく思うと同時に後ろめたくも思う気持ちとか、なまなましく思い出す。
読みながら、自分の肉が抉れて骨とか内臓に直接触られるようなヒリヒリした感じをずっと味わってた。
 
秋葉原のスタジオで写真を撮るシーンが、すさまじくエロティックで、これはもうぜひ映像化してほしい。
何がなんでも実際の14歳を使って撮ってほしい。
 
私はどうしようもなく「中学生」、ピンポイントで「14歳」が好きで、それは16歳とはまったく違う生き物なのです。
16歳とか、下手したら18歳の女優さんがやるのは見たくないけど、14歳の女の子が小林アンを演じるところが観たいなあ。
疎いので、もしかしたらすでに映像化されてるかなと思ったけど、されてなかった。されてないよね?
 
どうかどうか、あのノートがくだらないクラスの奴らに見つかってすべてが台なしになることがありませんように、ということばかりを願いながら読んでいた。
そんなことになったら、私の中学時代も粉々に砕けてしまいそうだなとか。真剣に思っていたよ。
 
最後まで一気に読んで、もう本当にいいものを読んだ…と読後の余韻に浸っていたんですが、解説ですべて殺されたので、私と同じような感じで読んだ人は絶対解説読まない方がいいです。
あまりにショックだったのでつい書評を探してしまったんですが、解説の目の付け所がすばらしい的なことを言っていた人もいるので、まあそういう楽しみ方もあるんだろうけど。
私は絶対に嫌だしものすごく傷ついたので、割と「許さねえからな」という気分です。
この世で何より疎ましいのは高二病だよ。あと禁煙したやつの嫌煙ぶりと、彼氏が出来た喪女のマウントです。
 
小説を読みながら、「絶対こういうことにはならないでほしい」と願っていたことがすべて回避され、本当に満足のいくラストを迎えたのに、まさか解説でそれをすべて踏み抜かれるとは思わなんだ。
あの解説を小林アンが読みませんように、大人になった徳川が大槻ケンヂと一緒に「あの頃の俺らはバカだったよなあ、黒歴史だよ(笑)」とか言いませんようにと、泣きながら本を閉じてベッドに突っ伏して寝ました。
私は本当に、少年少女が大好きです。
大人になった少年少女自身にも、彼女たちを笑ってほしくないんだよ。
 
それはそれとして、小林アンが自分を殺してくれと頼むところで伊勢市の事件を思い出したので、それが下敷きになってるのかなと思ってたけど、小説の方が先だったな。
最近立て続けによいジュヴナイル・青春小説に当たるので、人生が満たされております。

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