最近読んで楽しかった本

夫のちんぽが入らない(こだま)

Twitterかどこかで見て気になっていたもの。
買おうか迷っている間に文庫が出ていたので、文庫で。

夫のちんぽが入らない

夫のちんぽが入らない

なぜか文庫の書影が出ないぞ。単行本貼っとく。
正直あらすじだけ読んで、最終的に夫のちんぽは入ったのだろうか…というところだけ気になって買いました。
が、全部が思っていた以上におもしろくて、一気に読んでしまった。
エッセイかなと思ってたけど、私小説だった。文章がすごく好き。
 

スーツケースの半分は(近藤史恵)

スーツケースの半分は (祥伝社文庫)

スーツケースの半分は (祥伝社文庫)

旅心が暴れてしょうがなくなる本。
幸せを運ぶ青いスーツケースを巡るオムニバス集的な。
花恵さんの話が一番好き。
でも最初の、真美さんの話が何より胸がすっとして、そこから引き込まれた感じ。
私もあれこれ言い訳して我慢したり先延ばしにしたり面倒がるタイプなので、「旅に出ない理由」を探す真美さんに共感したりもどかしくなったり、だからどうしてもひとりで旅に出ると言い切ったところが本当にすっとした。
近藤さんはサクリファイスが大好きなんだけど、こういう話もとてもいいなあ。
サクリファイス (新潮文庫)

サクリファイス (新潮文庫)

 

ツバキ文具道(小川糸)

ツバキ文具店 (幻冬舎文庫)

ツバキ文具店 (幻冬舎文庫)

私は少々の文具好きなんですが、中に出てくる紙やペンや筆の説明がもう本当にうっとりする。
鎌倉の情景もすごく好き。私は鎌倉にどうも縁がなくて、行こうとすると具合が悪くなったり、急用が入ったり、行く気満々だったのに脳の具合が悪くなり急に行きたくなって行かなかったり、唯一行ったことある日が最悪の思い出になっていたりで、縁がないなあと思っているんですが、やっぱり一度くらいは行きたいなあと改めて。
 
 
文庫ばかり。
そういえば昔は書痴の気(蒐集癖の方)があったんですが、ある日買ったばかりのすごく素敵な装丁の本を玄関前で落としてしまい、書店の袋から飛び出して、本角は潰れるわ、雨の日だったので濡れて汚れるわでものすごくショックを受けて、中を開く気がなくなってしまった。
その本を見ると憂鬱になって、長らくページをめくれずにいたんだけど、ある時ハッとして、「本を集める」のと「本を読む」は別々のことでは…!? と突如、やっと、気づいた。
何しろ欲しくて買ったはずの本なのに、まったく中を読まずに、何年も積んでしまっていたのだ。
 
その本の他にも、素敵な装丁の本は、眺めたり、手許にあることそのものが嬉しかったんだけど、汚すのが嫌で文庫ほどは気軽に手に取れずに下手したら買っても長らく放っておいたままで、実はそれがずっと後ろめたかった。
結局「素敵な本を持っている」という自己満足のためだけに買っているのではないか? 
中身を読まないということは、作者や本に失礼ではないのか?
 
とずっともやもやしていたんですが、『いや素敵な装丁の本はコレクターズアイテムなんだよ』と、ある日急に、割り切れた。
たぶん自分の中で蒐集癖と読書好きがごちゃ混ぜになっていて、他の読書好きの人が「あの装丁はすばらしい」「あの本の装丁はここが凝っている」とか話しているのを見ていて、「そうか、装丁にも一家言持っていないと、読書が好きなんて言うのは恥ずかしいんだな…」と思い込んでいたらしい。
でも私は本を読むのが好きで、そして「本を読む自分」にとって大事なのは内容で、文字はデータだし本はデータを打ち出した紙でしかないと気づいてすごく気分が楽になった。
文庫で読むのが一番楽ちんなのだと声を大にして言う。言うぞ。
 
綺麗な装丁や凝った装丁の本を見るのは好きだけど、読書好きの自分とは違う部分で、好きなのだ。
それがわかったおかげで、憑き物が落ちたように「これは飾って眺める本」「これは読む本、汚れてもまた新しいのを買い直せる」と切り替えられるようになって、結果的に本が増えた。
あれっ?
 
しかも「コレクターズアイテムなのだ」と割り切ってからは、素敵な装丁の本は気分のいい時、逆に落ち込んだ時にそっと取り出してカバーを眺めたり紙の質感を楽しんだり、本文のレイアウトを思う存分愛でつつ、活字があれば読んでしまうのも当然で、昔よりも気楽に中身を読めるようになってしまった。なってしまったよ。
だから「飾って眺めるための本」も躊躇無く買うようになった。
前は、「もしかしたら中身は読まないかもしれないのに、本当にこの本が欲しいのか?」と疑心暗鬼になりつつ買ってたんですが。まあ結局買うんですが。そして読まずに後ろめたかったのに、その罪悪感すらなくなってしまった。
眺めるだけでちゃんと精読しない本もあるんですが、もとより、読むために買ったわけじゃないしなあ。
 
うーん結局本が増えることに変わりがないって書きながら今気づいた…。
 
去年の引っ越しの時にかなり本を処分しなくちゃいけなくて、「本はデータ、私が好きなのは装丁よりもデータ、読みたければ電子書籍で買い直せばいい」と呪文のように唱えつつ心を殺して処分したんですが、結局紙の本を文庫も大きいのもまたどんどん買ってるよ。古くて黄ばんでる本を中心に捨てたから、新装版でかなり買い直したよ。
装丁が気に入って買った本はそもそもあんまり手放せなかった。
本棚足りないよもう。どうすんの。
本はデータだから装丁にこだわらず電書だけ買ってればいいんですよ、ってドヤ顔で書こうと思ったんですが、あんまり買ってないつもりだったのに、結局紙の本も週に10冊ずつくらい増えていくんですよどうしたらいいんだ。
だっていちいちAmazonとかhontoで注文するより、店に並んでる本手に取ってレジに持ってく方が早いのだ。これ以上本棚を増やせないのにどうしたらいいんだ。
どうしたらいいんだ…。

プライバシーポリシー