ねこの話をするとしよう(4)

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寝てる写真が多いのは、ケイティは写真が嫌いみたいで起きてる時に携帯電話を向けると逃げてしまうからです。


そういうわけで、ケイティの病気、日頃頑丈な式部さんの霍乱*1、プチオンリーの準備と割と怒濤の一年でしたが、わたしにとって厄介なことがもう一個ありました。
twitterやこの日記を読んでる方にはお馴染み、マンションの真下で行われていたコーヒー屋の焙煎問題です。
ちょうど手術入院した2014年に割と深刻に揉めていて、どうにか焙煎を中断してくれたと思ったら、2016年の秋になってしれっと再開しだした。
はっきりは書かなかったかもしれませんが、コーヒー屋は本当に同じマンションのわたしの部屋の下で行われていました。
うちが二階で、コーヒー屋が一階、一フロアに二部屋しかないマンションなので、逃げ場がない。
あれだけ揉めたのに何の連絡もなく焙煎を再開したコーヒー屋に、その報告もしてこなかった仲介業者に、ああ世の中自分のことしか考えないちょっと頭のアレな方が勝つんだな、戦ってもこっちが消耗するだけだなと悟って、引っ越しを決意した。

野焼きをしてるような臭いで充満していた当時の部屋は、ケイティの家まで徒歩4分くらいでした。
その前は徒歩30秒のところに住んでいたので、「あっ、ケイティに会いたい、今すぐケイティに会わねば死ぬ!!」と思った時に、4分のタイムラグがあるのがしんどかった。
4分くらいいいだろうと思われる気もするんですが、30秒だと夜陰に紛れてパジャマにコート着て移動とかもできたけど、4分だとそうもいかない。
いや30秒だって外にパジャマはやめろという話かもしれんが。

引っ越し先がうまく見つかるかはわからなかった。
ちょうど周辺の開発が始まっていて、新しいマンションがバンバン建っている時期で(そのためにわたしも前の前のマンションを追い出された)、ケイティの家の近くにうまく部屋が見つけられるかかなり不安だった。
わたしはもう本当に、とにかくケイティと少しでも長く一緒にいて、何かあった時にすぐに飛んでいける体制を作りたかった。

というわけで、式部さんに土下座しました。
ケイティと一緒に暮らさせてください。
ねこと暮らせる広い部屋に、一緒に引っ越してください、と。

などという事情を経て、わたしは今、ケイティと一緒に暮らしているのです。
朝も昼も夜も、同じおうちの中にケイティがいるのです。

寝ても醒めてもねこが一緒で、このうえない幸せです。
離れて暮らしていた頃も、勝手に「うちの子天使」とかいってケイティの写真を公開してましたけど、本当は今まで、全然「うちの子」ではなかったのです。
式部さんは寛容なので許してくれたが、わたしだったら自分のうちの子を赤の他人に「うちの子」呼ばわりされたらガチ切れすると思う。すみません。
今でも、飼い主は式部さんだと思っているので、やっぱり「わたしのねこ」というよりは「わたしが正式にねこの奴隷として採用された」「ケイティの家の片隅に間借りさせてもらっている」みたいな気分なんですが。

引っ越しにあたって一番心配だったのは、やっぱりケイティのストレスです。
というか、猫飼いなら普通に止めるところかと思います。病気の猫の住処を変えるなんて正気の沙汰とは思えない。

ただケイティは家よりも人に懐くタイプの子らしく、前にも一度引っ越しがあったんですが、その時はケロッとしていた。
式部さんも「ケイティは大丈夫じゃない?」と言っていたので、迷いましたし話し合いましたが、そのうえで決行に踏み切りました。

そして引っ越しの日が来た。
お互い仕事等の時間の都合上と、引っ越し作業の都合上(同じ日にいっぺんに二人分の荷物を入れるのは難しいので)、わたしの方が一足先に入居。
そのまま体調を崩しろくに荷ほどきもできないまま寝込んだんですがそれはまた別の話…(ブログにちょっと書いたっけ)。
胃腸を壊してベッドに寝ていることもままならずトイレの前の廊下で寝ながら日々を過ごし、どうにもならんので母親にSOSを出し共同スペースの片づけだけやってもらって、式部さんの引っ越し作業を待つ。
式部さんの引っ越しの数日前に、ケイティだけ新居にやってきました。
引っ越しの日はどうしてもばたばたするので、ケイティは当日移動ではなく、数日間新しい家で馴染ませる形です。

式部さんがいないので、ケイティは寂しがってよく鳴いた。
わたしはもうひたすらケイティをだっこして、撫でて、撫でまくって、式部さんが早く越してくるのを待った。

数日後、式部さんの転居も無事終わり、ケイティは新しいおうちを興味深そうに歩き回り、匂いを嗅いで、まあまあ落ち着いた様子だった。
健康状態も変わりなし。
この頃には、もう手術前とほぼ変わらない感じに見えた。

数週間、片づけや、新しい家の設備を充実させるため、住みやすくするための作業に追われる。
追われるってほど逼迫してたわけじゃないけど、人間二人は環境が変わったことで何となく落ち着かない気分で過ごしていたと思う。

そして転居直後しばらくはのんびりしていたように見えたケイティが、急にくりかえし嘔吐するようになった。
もともとよく吐く子で、毛繕いしては吐き、ごはんを一気に食べ過ぎては吐き、人間が出掛けてひとりぼっちになった抗議で吐き、何かよくわからないけどとりあえず吐き、みたいな感じではあったが、それにしても吐く回数が多すぎる。
消耗が激しいので病院に連れていくが、原因わからず。
たぶんやっぱり、ストレスだったんだと思う。

わたしが一緒に暮らしたい、引っ越したいなんて言ったから、ケイティを大変な目に遭わせてしまった。
元気がなくなって、ぐったり横たわる時間が増えた。
またごはんを食べなくなった。
ちゃんと食べるようになってくれた療養食カリカリも、ちょっと贅沢なモンプチも、これさえあればという感じだったちゅ〜るにも、見向きもしない。
吐き気止めの薬を上げても薬を吐き出してしまう。

どうしよう、と半泣きで調べて、「鶏のささみのゆで汁がいいらしい」ということで、早速ささみを買ってきて茹でる。
数日、ねこはまたほとんど何も口にしていない。
ささみなら、ねこが食べなかった場合に人間が食べればすむし、と思いながらも、でもやっぱり食べてほしい。
祈るような気持ちでささみのゆで汁をあげてみる。


めっちゃ飲む。


この数日何だったんだってくらいすごくいっぱい飲む。


ど、どういうことだ…と思いながら、ためしにささみ本体をほぐしてあげてみる。


めっちゃ食べる。


そうか、
おまえ、


好き嫌いか。


前の日記に書いた焼きささみとか、

ケイティはあんまり食べなかったと思う。
だからおやつでささみは買ってこなかったんだけど、人間のささみよりはいいのかも知れないと思って、猫用のささみを買ってくる。


食べる。とても食べる。そうかそうか! また好き嫌いか!!!

そういうわけで、ねこは今日に至るまで、カリカリにささみかちゅ〜るが載った状態じゃないと食べないグルメねこになりました…。
猫用かつおぶしや、スープなどとも織り交ぜて。
でもよっぽどお腹すいてる時はカリカリ単品で食べてるから、もう確実に好き嫌いだ。
しかもマグロ味がお気に召さないらしく、鶏かほたて味などしか食べない。
前はマグロ味大好きだった気がするんだけどなー。

食べてくれるなら何でもいいんだけど。
弱った姿をまた見てしまって人間の心も弱り、「ケイティが好きなものを食べて元気が出るなら」と、ちゅ〜るもささみも切らさないようにしている。
とはいえ、二時間にきっかり一度、「おなかがすいた!」と大騒ぎするたびにちゅ〜るかささみをあげる生活を三ヶ月以上も続けていたおかげで、ケイティは、体重が一キロ台になってしまってこれはもう駄目だろうと人間さめざめ鳴かせたケイティは、いま、肥満が懸念されています…。

形が、何というか、懐かしい。
米俵のようだ。
やせ細って腰のくびれが異常だったケイティ。
そのせいで骨盤が締まって便秘になり苦しんでいたケイティ。

今はとてもりっぱなものを出します。
食べて水飲んでだっこをせがんで散歩をせがんでトイレに入って、ケイティは毎日元気です。

本当にすっかりカリカリ単品ではごはんを食べなくなっていたのに、ここ数日、ささみすら食べてくれなくなった。
「もしや」
式部さんが病院に走る。
今までチキン味だった療養食をシーフード味に変える。

た、食べた−!!!!

ささみとかちゅ〜るとか載せなくても普通にカリカリだけもりもり食べてるー!!!
ささみの売れ行きが悪くなってきたので、そろそろ焼きかつおに変える頃合いかもしれませんね…。

これ書いてる間も、「おなかすいた」と怒りながらわたしの部屋にやってきた。
何でわたしこんな滅茶苦茶怒られてるんだろう…と思いながら、鳴くケイティに連れられ居間に行って、シーフード味のカリカリにちゅ〜るを盛ってみました。
今日もめっちゃ食べてる。
いいことだ。

そんな感じで、すっかり元気になったねこと、その奴隷にしていただいた人間の話でした。
去年は本当にしょっちゅうあぶない時期が続いたので、リアルタイムでブログには書けませんでしたが、もう大丈夫みたいなので、書いてみた。

最近猫の出てくる話を書きましたが、その話を思いついた時はケイティがすごく元気だったんです。

小説 Dear+ (ディアプラス) Vol.61 2016ハル 2016年 05 月号 特別付録 安西リカ「好きで、好きで」ミニドラマCD

小説 Dear+ (ディアプラス) Vol.61 2016ハル 2016年 05 月号 特別付録 安西リカ「好きで、好きで」ミニドラマCD

これに載ったやつ。

書いて、雑誌が出るまでの間に手術したり治療したりが始まった。
変なフラグを立ててしまっただろうかと、割と本気でずっと後悔してた。

でも書き下ろしを書く頃に、ケイティが元気になって、わたしの部屋のわたしのベッドでごろごろ寛いでたんですよ!
だからあの本のあとがきはあんな気持ち悪いんです、ごめん…。

かわいくしててね (ディアプラス文庫)

かわいくしててね (ディアプラス文庫)

これな。

作中出てきたドナとケイティは気質が全然違うので、ドナの方が普通の猫っぽく書いてあると思う。多分。ケイティ以外の猫の生態よく知らないのでわからんですが。
ちょうど本が出るというタイミングでケイティと暮らして、ケイティの話ばっかりtwitterとかで始めたので、本を読んでくださる人が読んでる時にわたしの気持ち悪い呟きを思い出して集中できなかったら申し訳ないなあ、と思って、一時期ねこ話を自重していた。
言うまでもなく垣内の猫の愛で方とわたしのそれは全然違いますので、気にしないでくださいね…。
垣内の方がだいぶ理性的だ。


ケイティのいる生活は本当にしあわせです。
毎日ねこの毛に顔を埋めて匂いを嗅いでいる。大人しく嗅がせてくれるからいいねこだ。
ねこはあんまり匂いしないのが寂しいですね。犬は犬の匂いがすごくする。

そんな感じで、もうずっとねこねこうるさいと思いますけど、許してください。

*1:日射病じゃなくて肺炎だったけど